世界には国際ダークスカイ協会(IDA)に認定された、美しい星空が保護されている地域がいくつもあります。光害や大気汚染の影響から美しい星空を未来へと繋いでいく。今回はそんな国際ダークスカイ協会に認定された世界の星空観光スポットを7選ご紹介していきます。
テカポ湖/ニュージーランド

ニュージーランド南島のマッケンジー盆地にあるテカポ湖は、星空観賞の名所として世界的にも有名な場所です。光害の影響が極めて少なく、澄んだ空気と高地の条件が揃う星空観賞の聖地です。テカポ湖では北半球では見られない南半球独自の星空が観測でき、南十字星やマゼラン雲や天の川銀河が鑑賞できます。またテカポ湖の近くには世界的に有名な『マウント・ジョン天文台』があり、望遠鏡を使って星や惑星を観察することもできるのです。
ピレネー山脈/フランス・スペイン

フランスとスペインの国境に位置するピレネー山脈は、天の川や無数の星々が肉眼でくっきりと観測できる場所です。ベガ・アルタイル・デネブ・ポラリス・ベテルギウス・シリウスなど。北半球ならではのさまざまな星座を見ることができます。フランス側の山脈には『ピック・デュ・ミディ天文台』があり、望遠鏡を使って土星の輪や木星の衛星などを観測できます。またペルセウス座流星群(8月)やふたご座流星群(12月)の時期には、1時間に数十個の流れ星を見ることも可能です。
エクスムーア国立公園/イギリス

イギリス南西部に位置するエクスムーア国立公園もまた、2011年に星空保護区に認定された星空観賞スポットのひとつです。この場所でも天の川や北半球の代表的な星座を鑑賞することができ、特にアンドロメダ銀河は肉眼でもぼんやり見えることもあり、天文ファンには人気の場所です。またここでは『エクスムーア・ダークスカイ・フェスティバル』や観光客向けのナイトウォークツアーもあり、満天の星空を楽しみながら自然を満喫できます。
ナミブ砂漠/ナミビア

ナミブ砂漠はナミビア南西部に位置する世界最古の砂漠です。壮大な砂丘と荒涼とした大地が特徴で、非常に人口の少ない地域です。そのため光害の影響がほぼゼロであり、世界でも最高レベルの暗さを誇り、美しい星空が見られます。南半球に位置しているため、南十字星やマゼラン雲や天の川がよく鑑賞でき、肉眼でも数千個の星々が見えるほどです。その幻想的な風景はまるで別の惑星にいるかのような感覚を与えてくれます。
アイダホ州中部/アメリカ

アメリカ・アイダホ州の中部は2017年に星空保護区に認定されており、アメリカ初の国際ダークスカイ協会の保護区となっています。その広大なエリアには星空観賞スポットがいくつもありますが、中でも「アメリカで最も暗い町」として知られるスタンリーやケチャムが星空観賞にはおすすめです。これらは星空保護活動が盛んな町で、街灯の使用を制限したり星空観測ツアーやイベントにも力を入れています。12月や1月にはふたご座流星群なども見られ、新月の時期に訪れれば1時間に数十個の流星を肉眼で見ることができます。
阿智村/日本

最後は長野県に位置する阿智村(あちむら)です。こちらは星空保護区ではありませんが、環境省が認定している星空の聖地であり、『日本で一番星空が輝いている場所』として知られています。おすすめの観測スポットは「ヘブンズそのはら」という標高1400mにある高原リゾート地です。ロープウェイで標高1400mまでは登れるので移動の心配はありません。冬にはスキーやスノーボードも楽しめるので、星空観賞には最高の場所ではないでしょうか。
まとめ
夜空に煌めく無数の星々との出会いは、私たちに沢山の感動を与えてくれます。そんな無数の星々のひとつひとつにも、またそれぞれの物語があり、地球に生きる私たちの想像力を掻き立ててくれます。今夜はどの星の煌めきに思いを馳せてみましょうか。
それでは大宇宙の星々に出会える海外の観光スポットをご紹介を終わります。お読みいただきありがとうございました。
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