スイスといえばやはりアルプスの少女ハイジからも連想されるあの雄大な大自然です。素朴な町並みに緑溢れるその光景は日本ではなかなか味わうことができません。今回はそんな心癒される国スイスの地で訪れるべき世界遺産をご紹介していきます。
ザンクトガレン修道院

スイス東部に位置する都市ザンクトガレン。この街には中世からの歴史あるザンクトガレン修道院があり、バロック建築の傑作として1983年に世界遺産に登録されました。またこの修道院には共に世界遺産となっている付属の図書館があり、多くの写本や貴重な書籍が収蔵されていることから『知の聖地』として名を馳せています。
またスイス最古でもあるこの図書館の蔵書数は約17万冊といわれており、その内1000年以上前の書籍も写本として500冊ほど現存しています。少し驚いたのは図書館としての役割もちゃんと機能しており、ほとんどの本は申請すれば閲覧することも可能で、1900年代以降の書籍は貸出もしているようです。
本棚には金網が設置され鍵が掛けられているのは、やはり歴史的にも重要な書籍が多いからなのでしょう。逆にこの程度のセキュリティーでいいの?とも思えます。修道院も図書館も外観はシンプルな建物に見えますが、世界遺産なだけあって内部は天井画だったり装飾だったりと非常に厳かな印象を受けます。
ラヴォー地区の葡萄畑

スイスのレマン湖北岸の丘陵地帯にある広大な葡萄畑は、2007年にラヴォー地区の葡萄畑として世界遺産に登録されました。ワインの生産地として非常に有名な畑ですがその歴史は古く、11世紀頃にはすでに葡萄畑の原型は作られていました。
この広大で美しい葡萄畑は世界遺産になる前から有名で、1971年にヨーロッパを訪問していた昭和天皇もこの地の葡萄畑が見たいと強く希望していたほどです。葡萄畑は段々畑状に広がっており、レマン湖や付近の町並みを一望できるその光景は何物にも代えがたいものがあります。自然を随所に感じられるこの長閑な地も、スイス観光で外せない世界遺産のひとつです。
ザンクトヨハン修道院

スイス東部の大自然と山々に囲まれた小さな町ミュスタイア。そこにある聖ヨハネ修道院は『ミュスタイアのベネディクト会ザンクト・ヨハン修道院』として1983年に世界遺産に登録されました。建てられたのは780年頃のカロリング朝時代だと考えられており、カロリング様式の建造物としては非常に保存状態が良いことから世界遺産となっています。
修道院の外観はとてもシンプルな印象を受けますが、豊かな自然に囲まれているため非常に心癒されます。内部には9世紀から12世紀にかけて描かれたとされるフレスコ画が残っており、宗教的な雰囲気と相まって非常に厳かな空間に感じられます。
ベリンツォーナ旧市街の3つの城と防壁・城壁群

スイス南部のティチーノ州の州都でもあるベリンツォーナ。その旧市街にある城や城壁は『ベリンツォーナ旧市街の3つの城と防壁・城壁群』の名で2000年に世界遺産に登録されました。ここは古くからイタリア・ドイツ・フランスなど、当時でいうところの神聖ローマ帝国やミラノ公国などの勢力から攻め込まれてきた歴史があり、初めてこの地に要塞が築かれたのはローマ帝国時代の4世紀頃のことだと伝えられています。
世界遺産名になっている3つの城とは『カルロスグランデ』『モンテベッロ城』『サッソ・コルバロ城』という名の古城で、それぞれ13世紀から15世紀にかけて建造されたものです。古城からはベリンツォーナの街が一望でき、その大自然に囲まれた光景は非常に美しいものがあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。スイスは決して世界遺産の多い国ではありませんが、その雄大な自然に囲まれた情景は訪れる観光客の心をどこまでも癒してくれる不思議な国です。では以上で心癒される国スイスの地で訪れるべき世界遺産のご紹介を終わります。お読みいただきありがとうございました!!
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