ベルギーといえば良質なカカオから作られるチョコレートやワッフルなどのイメージがあります。しかしベルギーは芸術の国としても知られており、その長い歴史の中で多くの偉大な画家を輩出してきました。今回はそんなベルギーの中の人気の観光スポットをご紹介します。
オステンド

ベルギーの北部に位置する港町オーステンデ。ここは古くから王室の避暑地としても有名な場所であります。この街の出身者として著名なのが、近代ベルギーを代表する画家であるジェームズ・アンソールやレオン・スピリアールトなどがそれにあたります。夏は海水浴客で賑わいを見せ、海に面した街のため美味しいシーフードが屋台で売られているのも魅力のひとつです。
ここに訪れる観光客をまず迎えてくれるのは、オーステンデ駅の目の前にある聖ピーターとポール教会でしょうか。1900年代にネオ・ゴシック様式で建築されたこの教会は非常に荘厳な雰囲気に包まれており、内部の高い天井と美しいステンドグラスは魅力的です。
海岸沿いにはホテルやレストランが建ち並んでいて、ベルギー国内に10ヵ所あるカジノのひとつもここにあります。観光がてら少し遊んでみるのもいいかもしれませんね。
ディナン

ベルギー国内の中央に位置する小さな町ディナン。巨大な崖の麓にあるこの街はベルギービールやサックスという楽器が生まれた街としても知られています。
そんなディナンの街でまず目に入るのは、この街のランドマークにもなっている存在感溢れるノートルダム教会です。1227年にロマネスク様式で建てられたこの教会は、近くの崖からの落石で一部破損しましたが、その上からゴシック様式で再建されています。その圧倒的な外観もさることながら、内部も美しく広々とした空間が広がっており、祭壇付近を囲むようなカラフルなステンドグラスは魅力的です。
その教会の近くにはサックスを発明したアドルフ・サックスのミュージアムがあり、街中には彼の銅像や大きなサックスのモニュメントが設置されていたりと、彼がこの街の人々にとって誇りであることが伺えます。
ブリュッセル

ベルギーの首都であるブリュッセル。フランス領時代の美しい街並みを今に残すこの街には、多くの観光客が訪れます。ブリュッセルの中心部にある石畳の大広場『グランプラス』は、フランスの詩人であるヴィクトル・ユゴーが『世界で最も豪華な広場』と讃えたほどで、その周りにはゴシック様式やバロック様式の建築物がその存在感を発揮しています。
この世界遺産にもなっている大広場には高さ96mの塔が目印の市庁舎や、王の家とも云われるブリュッセル市立博物館などがあります。また広場を囲うように建ち並ぶレストランやカフェは、もともとはベルギー経済を支えていた商工業者たちのギルドハウスでした。
他にもこの大広場ではフラワーカーペットやクリスマスマーケットなど様々なイベントが催されていますので、ブリュッセルに訪れた際はまず立ち寄りたい観光スポットとなっています。
ブルージュ

ベルギー北部に位置するブルージュは、9世紀の初代フランドル伯によって建てられた城塞がその起源とされています。そのブルージュを代表する建築物といえば、やはり高さ122mにも及ぶ尖塔が象徴的な『聖母教会』でしょうか。
その圧倒的な外観もさることながら、壮麗とした教会内部には1720年代のパイプオルガンやミケランジェロによる彫刻『ブルージュの聖母子像』などがあります。その聖母教会のすぐ近くにあるのは12世紀からあるとされている『メムリンク美術館』です。このレンガ造りの美術館にはベルギー7大秘宝に数えられている『聖女ウルスラの聖遺物箱』や『聖カタリナの秘密の結婚』などが展示されています。
さらに街中には世界遺産に登録されている『マルクト広場』もあります。石畳とカラフルな建物が印象的なこの広場は、観光客だけでなく地元の人たちも多く訪れる場所です。レストランやカフェも建ち並んでおり、その街並みと相まって非常にフォトジェニックな観光スポットのひとつとなっています。
アントワープ

ベルギーの首都ブリュッセルに次ぐ第二の都市であるアントワープ。この地からは2世紀から3世紀にかけての陶器や杯の一部が出土しているなど、その歴史の深さを窺い知ることができます。
アントワープに訪れる観光客がまず向かうのは、旧市街地にある美しい『マルクト広場』でしょうか。石畳のこの広場にはルネサンス様式のギルドハウスやアントワープ市庁舎、レストランやカフェなどが建ち並んでおり、広場の中心にあるブラボーの噴水では記念撮影をする人の姿がよく見られます。
広場のすぐ近くにはアニメ『フランダースの犬』の最後のシーンに出てくる聖母大聖堂もあります。こちらは16世紀に完成されたゴシック様式の建築物で、その高さ123mの鐘楼は市庁舎にある塔と共に『ベルギーとフランスの鐘楼群』として世界遺産になっています。
他にもこの街にはバロック時代に活躍した画家が暮らしていた『ルーベンスの家』や、彼のコレクションが充実している『アントワープ王立美術館』など見どころの尽きない街となっています。
まとめ
いかかでしたでしょうか。美しい街並みや多くの画家を輩出してきた芸術の国ベルギー。ヨーロッパ有数の美食の国としても知られているので、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。以上でベルギー旅行で外せない人気の観光スポットのご紹介を終わります。お読みいただきありがとうございました。
コメント